離乳について2008.1.
離乳準備は不必要

母子手帳に「離乳の準備」という項目があります。
 昨年3月、厚生労働省は「授乳・離乳の支援ガイド」を策定した。それによると、
「離乳支援のポイント」に、「離乳の開始前に果汁を与えることについては、栄養学的な意義は認められていない。スプーン等の使用は離乳の開始以降でよい。」と明示されました。

これまで行われていた離乳の準備は不必要ということです。したがって、母子手帳からこの項目はすみやかに削除すべきでしょう。おかあさまがたからも、上の子のときと、栄養指導の内容が違うと、とまどいもみられます。

4ヶ月検診の会場で、おかあさんに「果汁かなんか始めてますか?」と聞くと、「やってません」という返事が殆どであった。あるおかあさんに聞いたら、一ヶ月検診で栄養士さんから、「ジュースなどはやらないよう」指導されたとのことであった。「うえの子のときと違ったので戸惑いました」といってました。

以前は、さゆや少し薄めた果汁を入浴後や暑いときの水分補給の一環として、スプーンで与え始めるとされていました。
また、乳以外の食品の味や舌ざわりに慣らすこととスプーンで食べることを覚えさせる目的とも説明されました。
いま、こういった離乳準備という考えは否定されるようになりました。



あかちゃんに、口唇のあいだに固形物を入れると、舌背を高め、舌尖でその固形物を口腔外に押し出す反応を示します。舌挺出反射といいます。この舌挺出反射は通常、生後4ヶ月に消失するものであって、この反射の消失は、半固形食を添加すべきことを示す発達生理学的指標であると考えられています。(改定小児生理学 馬場一雄)



参考文献
!)授乳・離乳の支援ガイド 厚生労働省 平成19年3月14日

古い文献
1)改定「離乳の基本」 厚生省児童家庭局保健課長通知 平成7年12月4日
2)乳幼児の栄養と食生活 全国保健センター連合会 1996.6.20.


                                     
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